今を生きる

ありふれた今を、思いのままに

しのぶ

最後に

会ったのは
 
じっちの
葬儀の時だったかな
 
年も近くて
 
同じ小学校
同じ中学校
 
正直
私は苦手で
 
あまり
会話も出来ませんでした
 
人を思い
家族を想う
 
昔から
友達や親戚
 
みんなの
人気者だった
 
しっこちゃん
 
志した道へ
まっしぐらに走り
 
結婚してからは
家族の為に
 
走り続けました
 
被災した
私の家族を
 
誰よりも心配し
誰よりも気にかけ
 
誰よりも
お世話を焼いてくれました
 
しっこちゃん
 
そんなに急いで
どこに行くの
 
幼い
子供たちを残して
 
どこに行くの
 
まだ
お礼も
 
昔話も
今の話しも
 
なんにも
出来ていません
 
私だけじゃない
 
家族や
子供たちですら
 
最期の言葉も
かけられませんでした
 
しっこちゃんが
一番悔しいんだろうな
 
走り続けた道
 
今はただ
安らかにお眠りください
 
合掌